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2009年1月 4日 (日)

『塵よりよみがえり』

Htbookcoverimage レイ・ブラッドベリ『塵よりよみがえり』河出書房新社

小高い丘に建つ一軒の屋敷。

住む者は、ミイラのおばあちゃん、心を自由に飛ばす魔女セシー、鏡に映らない夫婦、たったひとりの人間の子ティモシー。

いまここで、魔力をもつ一族の集会がはじまる。

そして、何かが変わる日もまた近い・・・・・

ファンタジーの巨匠が五十五年の歳月をかけて完成させた、とても特別な物語。

(以上裏表紙より抜粋)

***

これがブラッドベリデビューですdiamond

読み始める前は、「おばけのホーリー」のような世界観を予想していたのですが、本作はまったくそれとは異なる世界のものでした。

人間たちからは災いをもたらすものとされている<彼ら>だが、実際は、自分たちの居場所を求めてただひっそりと生きている優しいものたち。

でもいつしかその存在は不信人者たちによって迫害されていき、<彼ら>は住処を追われ、生きにくくなってしまう。

散り散りになってしまうエリオット一族だが、その絆は、ティモシーが成人してもなお続いていく。

実際に出会ったら怖くて尻込みするかもしれないけれどbearingsweat01、やっぱり会ってみたいなあ~upエリオット一族に。

***

夕焼けが愛されるのは、消える運命にあるからだ。

花が愛されるのは、散る定めにあるからだ。

野原の犬と台所の猫が愛されるのは、じきにいなくなるからだ。

これしか理由がないわけではないけれど、朝の歓迎と昼の笑い声の核心は、別れの約束である。老犬の灰色の鼻面に見えるのはさよなら。老友の疲れた顔に読みとれるのは、帰ってこられない長旅。

(本文より抜粋)

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コメント

わぉ、読まれたのですね。
じょせさんは、ブラッドベリデビューだったのですね。
いかがでしたか?
とても気になっている作品なのですが、ホラー系は苦手なので、いつも後回しにしてきました。
やっぱり、恐いのでしょうか?

投稿: 青子 | 2009年1月 5日 (月) 23時27分

青子様
いらっしゃいませhappy01お待ちしておりました!
全然恐くはないですよ~up
恐いと言いますか、切なくて、儚くて、愛おしいです。
エリオット一族は、いわゆる<モンスター>ですが、とても優しいオーラをまとっています。
人間の少年ティモシーのことにしましても、本当のファミリーのごとく、愛し、慈しんでいます。

でもどこか話の節々に「別れ」を匂わせる要素が含まれていて、時折きゅんと切なくなってしまうのですbearing
彼らは「別れ」を悲しむけれど、拒んではおらず、新たな出発として迎え入れています。
私もそんな風に思えたらいいなと思う部分が、所々にありました。

恐くはないです!これ断言できますwink


投稿: じょせ | 2009年1月 6日 (火) 01時39分

あら、恐くないんですか。
なら、読んでみます。
どうも、ありがとうございます。

投稿: 青子 | 2009年1月 7日 (水) 23時06分

こんにちは。
遅ればせながらお邪魔します。わたしもブラッドベリ、好きです(怖くて苦手なのもあるのですけど^^)。この本も楽しく読めました。
エリオット一族、魅力的ですね。あのなんとも言えない雰囲気。読み終わるのがもったいない気持ちでした。
じょせさんの引用された文の美しいこと。ブラッドベリの本、読みたくなりました。

投稿: ぱせり | 2009年1月12日 (月) 09時42分

ぱせり様
こんにちは。お返事遅くなりましてすみません。

今回引用した部分は、読後にすぐさま付箋をつけた箇所なのです。
綺麗な流れるような文章。
匠ですね~happy01

投稿: じょせ | 2009年1月12日 (月) 16時42分

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