作家か行

2011年12月 7日 (水)

『いつも旅のなか』

角田光代『いつも旅のなか』角川文庫
旅人、角田光代さんの旅の回遊録。
モロッコで出会った少年バヒールくん。
***
「ぼくは、すべての人がシアワセになればいいと思っているんだ」
***
あとは、日系移民によってつくられた町、ハワイのヒロの話もなんとなく印象に残った。
味噌スープや○〇丼なるものが、当たり前にあるらしい。
読み進めていけばいくほど思う、ただ「いいなぁ」と。
角田さんはワイルドだ。
見て、聞いて、臭って、触れて、五感をフルに活動させて、ただ素直に感じたことを書いていると思った。
はばかることなく。
本人は自身を小心者のように書いているが、ご謙遜をと思う(笑)

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2011年10月25日 (火)

『彼女のこんだて帖』

角田光代『彼女のこんだて帖』(講談社文庫)

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付き合った男と別れたあとに、自分のためだけにラムステーキを食べる、

「泣きたい夜はラム」

恋が何だ、愛が何だという女性が作る本格タイ料理、

「食卓旅行」

兄妹の絆を深める手作りピザ、

「ピザという特効薬」

などなど。

人と食をテーマにしたエピソードがお腹いっぱい詰まっています。

愛って、食って、偉大だなあと思える一冊でしたhappy01

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2011年3月27日 (日)

『私のマトカ』

片桐はいり『私のマトカ』幻冬舎
再読です。
映画「かもめ食堂」の撮影のため、訪れたフィンランドでの片桐さんの経験を手記にされたものです。
片桐さんの野生的な魅力に溢れた内容です。
表紙がなんとも可愛いのですが、中身を読んでそのギャップにやられてしまいます。
そして、私ももっと色々な経験をしてみたいと、私の中にくすぶっている【一人旅したい】気持ちを刺激されるのです。
生きているうちに成し遂げられることは、していきたいですね。

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2009年8月26日 (水)

『グアテマラの弟』

Htbookcoverimage_2 片桐入り『グアテマラの弟』幻冬舎

甘苦い人生もポコアポコ。外国を知らなかった父。家事に明け暮れ続ける母。異国の人となった弟。―旅と家族をめぐる名エッセイ。

歯ブラシとコンピューター;
イランと竜巻;
海草とチャッカマン;
どろぼうと薬屋;
メルカドと富士山;
鮫とシエスタ;
トイレとロダン;
前世と宇宙戦争;
夜遊びと呪文;
落ちる男と転がる男;
靴と愛人;
松茸とワチピリン;
ゼリーと辞書;
物乞いとアミーゴ;
飴とムチ;
たばこと神様;
甘い水と苦い水;
おやじと珈琲

(抜粋)

***

旅と、美味しいものと、温泉と、人との出会いを愛する片桐はいりさんのエッセイ、第2弾です。

なかなか心惹かれる小見出しでしょう?happy01

はいりさんのエッセイはとても読みやすいので、私大好きですheart01

図書館で見つけたときはどれだけうれしかったか・・・

恐れ多くも、このブログをご覧くださった皆様、

もし図書館でこの本を発見したら、ぜひ1度手にとってみてくださいねhappy01

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2009年6月 3日 (水)

『菊葉荘の幽霊たち』

Htbookcoverimage 角田光代『菊葉荘の幽霊たち』ハルキ文庫

理想のアパートが満室のため、住人を1人追い出そうと言い出した友人・吉元に付き合うはめになった“わたし”。

アパートの住人の1人に近づき、さりげなく引越しを勧めてみたり、住人のおばさんのパンツを盗んでみたり・・・。

なかなかつかみどころのない住人たちと、友人・吉元、そして“わたし”の物語。

***

結局なんだったのかな~と思っちゃいましたsweat01

住人を追い出すこともできず、いつのまにか吉元と連絡がとれなくなくなってしまうし、“わたし”は再就職活動を始めてしまうしで、どこかすっきりしない感じがしてしまいましたwobbly

残念down

そして何より私が言いたいのは・・・

幽霊なんて出てこないやないか~shock(幽霊という言葉に惹かれて買ったのでsweat02

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2009年3月30日 (月)

『妖怪アパートの幽雅な日常①』

Htbookcoverimage 香月日輪『妖怪アパートの幽雅な日常①』講談社

共同欲情は地下洞窟にこんこんと湧く温泉、とてつもなくうまいご飯を作ってくれる「手首だけの」賄いさん――

十三歳で両親を失った俺が高校進学と同時に入居したのは人呼んで“妖怪アパート”!次々と目の当たりにする非日常を前に、俺の今までの常識と知識は砕け散る。(裏表紙より抜粋)

***

思い切って新しい作家さんにチャレンジしてみました。

『拝み屋横丁顛末記』のような匂いのする本作は、私の期待していた感じとはちょっと違っていましたsweat02

漫画を文庫にしたような内容で、ちょっとかっこつけかな?(この本好きな人ごめんなさいsweat01)2月を“如月”と書いちゃうところなんかが、男子高校生らしからぬ言い方で、私はちょっと違和感を感じてしまいました。なぜ?作者さん。。。

でも好きな台詞もありました。

96-97頁「“不思議”は、すぐそこにあった。人の手の届くところに。人のすぐ隣に。人と不思議は共存していたんだ。それが当たり前だった。人間たちが“合理性”“便利性”を優先させるため一方的に切り捨ててしまったのは、目に見える自然だけじゃないんだな」

という台詞です。

なんだか感慨深くなってしまいました。

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2009年3月27日 (金)

『しあわせのねだん』

Htbookcoverimage 角田光代『しあわせのねだん』新潮社

最新の電子辞書にえいやと24000円を払ったら、品物と一緒にうたぐりぶかい自分がついてきた。アジアン定食8NZドルで寛容に触れた。人助けに出した1000円には今も怒りが収まらない。生きていれば自然とお金は出ていって、使いすぎればサイフも気持ちもやせるけれど、その全部で私は何を買ったことになるんだろう。家計簿名人のカクタさんが、お金を通して人生の謎に迫る異色エッセイ。(裏表紙より抜粋)

***

異色エッセイなどとは書かれていますが、身構えることはありませんでした。

角田さんの私生活を、モノの値段を通じて考察しているという感じで、なかなか楽しく読めました。

しかし、社会人値段ですね~sweat01

冷蔵庫136000円とか、松茸4800円とか。

まだ一応学生の私は、20000円の冷蔵庫に100円のエリンギでございますwobblysweat01

けれど、角田さんと私には共通点もありました。

短気なところと、心配性なところと、魚が嫌いなところfish

短気といいましても、ところかまわず怒って怒鳴りまくるのではなくて、怒りを内に秘めるタイプです。

悪く言えば心が狭いということ(笑)

寛容でないので、魚もいまだ倦厭してしまう(食べられないことはないけれどsweat02)。

皆様、好き嫌いはよくありませんね。

食べる必要のないものを無理に食べるなどということはいたしませんが、今後は角田さんに見習って、少しずつ「嫌い」をなくしていきたいと思います。

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2009年3月14日 (土)

ST警視庁科学特捜班

Htbookcoverimage 今野敏『ST警視庁科学特捜班講談社

多様化する現代犯罪に対応するため新設された警視庁科学特捜班、略称ST。繰り返される猟奇事件、捜査陣は典型的な淫楽殺人と断定したが、STの青山は一人これに異を唱える。プロファイリングで浮かび上がった犯人像の矛盾、追い詰められた犯罪者の取った行動とは。痛快無比エンタテインメントの真骨頂。

***

hitoさんが読まれていたのを拝見しまして、興味を持ちました。

おっしゃるとおり、漫画にあるような世界観で描かれている登場人物たち。

謎の美女に、中国マフィア、麻薬、娼婦・・・と刑事ドラマにはお馴染みのファクターが満載の一冊となっています。

これは小説であるよりも、ドラマや漫画の世界のほうが向いていますね、たぶん。

私は少し「CSI」のような感じをこの小説に期待していたのですが、CSIとはまたちょっと違った感じです。

はみ出しものの分析官たちの集合体。

はみ出し物同士が秩序を生み出させるのがどうかは本当は疑問ですが、この小説の中ではそれぞれの個性が立った上でもなんとか集合体としてSTが成り立っていて、しっくりくるような感じになっています。

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2009年2月 9日 (月)

『エコノミカル・パレス』

Htbookcoverimage 角田光代『エコノミカル・パレス』講談社

直訳すると、『経済的宮殿』。

何となく表紙に惹かれて借りてみました。

大学出でもフリーター、不安定収入。

以前は、そんな人たちを見てもこんなに不安を掻き立てられるような気持ちにはなりませんでした。でも残念ながら今は違います。そんな彼らのギリギリな生活の様子が、些細な一言が、重く私の胸に突き刺さってきます。

私もいつか表紙のような生活を送るのかもしれないと思うと、不安で仕方がなく、いつのまにか一気に読んでしまいました。

話の内容としては、book34歳の女が、結婚の望めない35歳の失業中彼氏と同棲、女が家計を支えるが(支えざるを得ない)、不安定収入のため、いつしか同棲生活に陰りが見え始める。消費者金融からの借金や、スナックでの夜のバイト、若い男への欲求などに苦悩する日々を送る生活が新たにスタートするというような内容。

自分には縁遠い世界であって欲しいと願う限りですsweat02

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2009年1月10日 (土)

『寝ても覚めても本の虫』

Htbookcoverimage 児玉清『寝ても覚めても本の虫』新潮社

大好きな作家の新刊を開く、この喜び!本のためなら女房の小言も我慢、我慢。眺めてうっとり、触ってにんまり。ヒーローの怒りは我が怒り、ヒロインの涙は我が溜め息。出会った傑作は数知れず。運命の作家S・ツヴァイク、目下の“最高”N・デミル、続編から待ち遠しいT・ハリスに、永遠の恋人M・H・クラーク・・・・・・。ご存知読書の達人、児玉さんの「海外面白本探求」の日々を一気に公開。(裏表紙より)

***

児玉さんの読書意欲はものすごい!

物を捨てられない性質のため、自家に所蔵する本の重さで床が沈むという、嘘のような話も笑えない事実。

こちらからすると、むしろ羨ましいくらいですが(笑)

本が好きな人ならこの情熱、絶対に理解できると思います。

この本の冒頭などは、まさに共感の極み。

>大好きな作家の新刊書の最初の頁を開くときの喜びにまさるものはめったにない。どんな話で、主人公はどういう人物なのか、読み始めのわくわくした気持と心のときめきはまさに最高の気分、つくづく幸せだと思う瞬間である。

少年時代はポケットにはいつも一冊の文庫本。

翻訳版が待てず、スーツケースに一杯詰めこんだ原書たち。

「あぁ、私も本に対する情熱を幾つになっても保ちたいものだ」

と思う今日この頃なのでした。

***

余談ですが、この著書の中に「赤玉ポートワイン」に触れられている件があります。

(これ、わかる人にはわかっていただけると思いますが)

児玉さんのワインデビューも赤玉ポートワインであったとかwine

でもワインの渋み、アルコールの強さにちょっとげんなりdown

私も、ワインなんて<葡萄ジュースにちょっとアルコールが入ったもの>なんて考えていたものですから、いざワインを口に含んだ瞬間、甘い期待がドンぐしゃりと打ち崩されたものでした(笑)

小説の中の登場人物たちは、本当に美味しそうにワインを飲まれますものねcoldsweats01

あの境地にはまだ至っておらない私なのですsweat02

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