作家ま行

2017年1月 5日 (木)

『夜行』

森見登美彦『夜行』小学館

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https://www.amazon.co.jp/%E5%A4%9C%E8%A1%8C-%E6%A3%AE%E8%A6%8B-%E7%99%BB%E7%BE%8E%E5%BD%A6/dp/409386456X


物語は、岸田道生という画家の「夜行」という連作に関連しながら進んでいく。

「夜行」の中には必ず顔のない一人の女性が描かれており、

彼女が一体何者なのか、

どこから来て、どこへ向かおうとしているのか、

読めば読むほどに謎めいていく。

登美彦氏は、

―――「夜行」とは、「夜行列車」の夜行かもしれないし、「百鬼夜行」の夜行かもしれない―――

という。

どちらなのか読んで考えてみたけれど、

私は、夜を静かに進んでいく夜行列車が、物語の中で常に走っていくようなイメージを持った。

宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』に登場するような列車だ。

その列車は空へどんどんのぼっていくわけではないけれど、

夜の深い深い闇の中を、ライト一つ灯してぐんぐんと進んでいく。



私はいつも森見先生の著書にコメディー要素を期待してしまうのだけれど、

今作は『きつねのはなし』や『宵山万華鏡』のような、

先生の繊細さを表現したような作品だ。

いつもは明るい人が時折見せる影の部分を見るような、そんな心持になる。

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2014年9月 4日 (木)

『翼ある闇〜メルカトル鮎最後の事件〜』

お久しぶりに更新いたします。

近頃めっきり本を読むことが少なくなり、

反省。

さて、先日読了したこの本。

今作を読む前にこの本の著者、

麻耶雄嵩氏の『貴族探偵』を読み、

これは新しい種類の探偵が出てきたなこりゃ

なんて思ったところ、某古本屋にて

本著を発見→購入した次第。

バラバラ死体だったり、密室、古城、

盛り沢山すぎてお腹いっぱいですよ。

しかも、タイトルにあるメルカトル鮎は

主人公ではないときた!

どんだけ読者を裏切るんや!

そして、ほぼ全員死ぬがな!

ああ、ツッコミどころが満載だ…

麻耶さんは本当に面白い作家さんだと

思います。

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2013年5月29日 (水)

『聖なる怠け者の冒険』

3年の沈黙を破りたもうて発売された森見登美彦先生の新刊。
どれほどまでに待ち望んでいたことか。
じょせは喜びに震えております。
内容の感想については詳細には述べますまい。
待っていた甲斐がありました、とだけ申し上げておけば、わかる人にはわかっていただけるかと存じます。
嗚呼、
京都よ、
狸さんたちよ、
天狗ブランよ、
宵山よ、
スマート珈琲店よ、
etc…
私の心を優しく包んでくれた充実感。
嗚呼、先生どうもありがとう。

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2012年1月15日 (日)

『しあわせのパン』

三島有紀子『しあわせのパン』ポプラ文庫
表紙が、大泉洋さんと原田知世さんなんです。
本屋さんをぷらぷらしてて、この表紙にすいーっと引き寄せられました。
この二人の雰囲気って、なんかいいかもって。
文庫の終わりには、『月とマーニ』という短い絵本もついてます。
そこもイイ!(b^ー°)

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2011年12月11日 (日)

『第2図書係補佐』

又吉直樹『第2図書係補佐』幻冬舎
本書の冒頭。
渋谷の真ん中に、すり鉢状の劇場があります。
我々若手芸人はその劇場で鎬を削り、傷を舐めあい、菓子パンを分けあい、アルバイト情報を交換しながら、世に出る機会を何年も窺い続けています。
***
この一文章にハートを持っていかれた気がします(笑)
読書家なんですね、又吉さん。
太宰さんのみならず、中村文則さんや乾くるみさん、中島敦さん、私の大好きな森見登美彦さんの著書までお読みになってるとは!
お金がなく、古本屋の店先の3冊100円コーナーをあさるくだりなどは、なんど読んでも飽きません。
いつかお会いしてみたいものです(*^o^*)

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2011年10月 2日 (日)

『おまえさん』上下巻

宮部みゆき『おまえさん』上下巻(講談社文庫)
待ちに待った井筒の旦那と甥っ子弓之助くんのシリーズ第3弾です(*^o^*)
ハードカバーにするか文庫にするか、迷いましたが、
お財布を除き込み、文庫に決めました(>_<)
***
色恋と事件です。
殺しが殺しを呼び、
この度始めてこのシリーズに登場しました不細工同心(超失礼ですが)、間島殿が鮮やかな捕り物をみせたと思いきや、失恋に心ふさぐことになったり、ボリューム満点の内容です★
噛み締めるように読みました。
読み応えありました。
そして、思いました。
弓之助くんはええ加減もう養子に入ってもよいのでは?

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2011年8月30日 (火)

『郵便少年』

森見登美彦『郵便少年』ほっと文庫
例の入浴剤と本がセットになっているというシリーズの一つです。
周辺の本屋さんでは取り扱いがないということだったので、ネットで買いました。
なんというか、本というより、冊子というほうがしっくりくるほど薄かった(^_^;)
話に登場するアオヤマ少年は純朴で可愛かったです。
『ペンギンハイウェイ』を思い出します。
ラストがちょっぴり切ないところも。
こんな子が実際にいたら、頭をぐりぐりして、一緒にカルピスでも飲みたいところです(^_^)

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2011年7月22日 (金)

『新釈 走れメロス』と『森見登美彦の京都ぐるぐる案内』

走れメロスは再読です。

短編集です。
やはり読んでいて楽しいのは、走れメロスでした。
森見さんが書いていて楽しかったと言われたとおり、阿呆で楽しい(*^o^*)
作品の舞台になった場所を、『ぐるぐる案内』で確認したりもしながら読みました。
やはり、京都に行きたいなあ…

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2011年3月20日 (日)

『ばんば憑き』

宮部みゆき『ばんば憑き』(角川書店)
宮部さんの江戸ものの金字塔、と帯に書かれてあったのを見て、給料日前にもかかわらず、レジに直行した1冊。
『ぼんくら』の親分も出てくるし、『おそろし』の青野氏も出てくるという豪華キャスト!
完読いたしました。
短篇集なので、上記の2冊を読んだことのない人でも楽しめると思います。
私のオススメは、「お文の影」と「野槌の墓」です。
野槌の墓はこの本の最後のお話ですが、最後に相応しく、胸にちょっぴりじんとくる内容でした。
素晴らしい(^^)
***
この場をお借りしてというのもなんですが、この度の震災で、多くの方が亡くなりました。
心からお悔やみ申し上げます。

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2011年2月24日 (木)

『四畳半王国見聞録』

森見登美彦『四畳半王国見聞録』
***
森見ワールドの代名詞であるとも言える【四畳半】の世界に闊歩する、おもしろおかしき人たちの観察録です。
阿呆を解く神がおわしたり、恋人を数式から導き出そうとする阿呆がいたり、桃色映像を自在に操る阿呆がいたりと、今回のお話も賑やかでした。しかし…
水玉のパンツ一丁で、仁王立ちしていた御仁の存在は、私の中で謎のままに終わりました。
何故彼の存在は必要だったの?

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